●● レビュー
丁度10年ぐらい前のクラレンス・トーマス判事が、最高裁のジャッジに選ばれる時に明らかになったセクハラスキャンダルの映画化。そん時は、うっすらとやっぱり、「女性側は、お金とかが目当てだな」って思っていた。でも、私もすっかりマスコミとか政治家とかに、洗脳されていたんだね。しかし、この映画の面白い所は、どちらかに焦点を当てて作った物でないのが、興味深い。両方を、実に暖かい目で見ているのだ。セクハラを訴えたヒル教授の、告発するまでに至る苦悩、そしてその後の、批判された時の苦悩...そして、トーマス判事の、世間の目にさらせれた時の苦悩... 2人は、結局政治によって翻弄されてしまった。その主役を演じた2人が実にいい。デルロイ・リンドーが、最高裁に選ばれるような堂々とした出で立ちなんだけど、どこか、女性にそんな間違いをしていそうな、ギリギリな所...を、見事に演じてくれた。あの、ルイ・ゴセット・ジュニアに、ゴチャゴチャと言われた後のあれがあるから、そう思えたのだ。そして、ヒル教授を演じたレジーナ・テイラーも、どことなく、告発までに10年もかかる...と言うか、事を自分の中に閉まってしまいそうな女性を上手く演じていた。結構、色々と出ている女優さんで、きっと皆さんも1度はお目にかかっている筈。「The Negotiater」でサミュエルの奥様を演じた人だ。私は、彼女が「Leon On Me」で演じたカディーシャのお母さんで、自分の娘を育てていけないと泣く姿が忘れられない。ゲストで出ていたポール・ウィンフィールドとルイ・ゴセット・ジュニアの両人共、凄いインパクトでさすがだった。アーネスト・R・ディッカーソンの、ニュースを見ているようなカメラワーク、あんな風に、マスコミは真実を伝える事が出来るんじゃないかって、思わせてくれ、面白かった。
女性として、やっぱり許せない..怒りさえ覚える。政治が、女性たちを救えない...だれが、救ってくれるのだろう... 女性が、自分の身を守れない時、泣き寝入りするしかないのか?
(Reviewed >> 11/6/2001)