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キャスト >> Snoop Dogg (Narrator), Ice Cube, Ice-T, Arsenio Hall, John Singleton, Kurupt, Nas, Cheo Hodari Coker, Too $hort, Rodney King, KRS-One, DJ Yella, ...
監督 >> Mark Ford
脚本 >> Mark Ford
プロデューサー >> Wesley Jones, Mark Ford, Snoop Dogg
ジャンル >>Documentary
制作国 >>USA
フォーマット >>長編映画
総合ポイント 4.75点/5 点満点中
内容 >> 5  演技 >> N/A  演出 >> 4  音楽 >> 5 

 100本映画
これまた「Planet Rock: The Story of Hip-Hop and the Crack Generation / 日本未公開 (2011)」に引き続き、VH1にて放映された作品。VH1はくだらないリアリティ番組も多いけど、反面こういうのも放送してくれるよね。この前は麻薬の歴史とヒップホップの関係でしたが、今回は90年代に起きたLA暴動とヒップホップの関係です。全然関係ないけど、なんで日本人はLAの事をロスって言うんだろう??LAではロスって言わないよ。アーイェーオーイェー俺入江フロムLAー!今回はガッチリLAが舞台。そしてLA暴動のきっかけとなったロドニー・キングがあの場所に20年ぶりに戻っております。そして制作も務めたスヌープ・ドッグがナレーションもしてます。

LAのこういう関係のドキュメンタリーは物凄く見てますが、どれも面白いです。なぜでしょうね。「Bastards of the Party / 日本未公開 (2005)」も「Made in America / 日本未公開 (2008)」も最高に面白かった。興味があるからですかね。LA暴動は正にリアルタイムでした。当時お付き合いしていた男性が、運悪くこの時に帰省するとか言い出して心配しましたねー。今考えると、LAじゃないし、全然離れているんですけどね。あの時はあんまり分かってないから、心配してた。日本の新聞じゃ足りないと、読めないのに英字新聞買って分かってた振りしてた。思い出すだけで、笑ってしまいます。でもこの作品を見ながら、うちのオヤジさんが言ってましたが、実際に暴動が起きたのはLAだけでなく、全米各地であったらしいです。うちのオヤジさんの地元(どこかは絶対に言いません)も酷かったって。LAでは、黒人移住地区のサウスセントラルでおきましたが、うちのオヤジさんの所ではわざわざ黒人の若者達が白人が住む所に行って、ピクニックとかやってたりしたら、いきなり殴りかかる事もあったらしい(もちろんうちのオヤジさんは参加してません。ニュースで知った)。どうやらアトランタとかでも同じように酷かったと話してました。LAのような大規模じゃなかったけど、全米各地で色々とあったでしょうね。まあそれだけ黒人の人々の心を踏みにじったのが、ロドニー・キング事件の無罪判決だったのです。黒人にとってはビデオテープに撮って証拠があるのに無罪になった事が、どうしても許せなかった。だったら、この先どう無罪を証明し、公正を手にしていけばいいのかを失った訳ですから。

で、どこがヒップホップとLA暴動が関わっているか?ですよね。それはN.W.Aの「Fuck tha Police」が暴動中のアンサムとなった。実際にLA暴動中に、カメラをもってその状況を撮影していた黒人監督マシュー・マクダニエルのビデオには若者達がカーステレオで大音量で「Fuck tha Police」を流している映像や、壁に「Fuck tha Police」と書かれた場面もあった。関係ないけど、歌詞をよく読もうと思って、Googleで「N.W.A F**k」と入れても予測が出てこない!!他のはBoyzと入れただけでBoyz n the Hood、Straightと入れただけでstraight outta comptonが出てくるのに!Google、ビビリ過ぎでしょ?まあ、Fワードを排除してるだけかもしれませんが。

そしてそのマシュー・マクダニエルが撮り続けたビデオは、当時レコーディング中だったドクター・ドレがあの名作「The Chronic」に使用されている。LAにある名門USCの教授であるトッド・ボイドは「このような事が起きる前に、彼等はアイス・キューブやアイスTの曲を聴いて注意を払っておくべきだった」と語っていた。N.W.AのイージーEとMCレンが暴動直後にインタビューを受けていて、白人の女性レポーターに「Fuck tha Policeが大きく影響を与え、暴力に発展したようですが...」と言われると、イージーEが「誰がそんな曲作ったんだろうね?」とトボケ、女性に「貴方が数年前に作った曲ですよ」と言われると「俺は先見の明があるんだろうね」とまたトボケていたのが面白かった。つまりトッド・ボイドが指摘したように、こうなる事は黒人側は分かっていたという事。私、個人的にこの作品で好きな部分が、白人の有名人のショーン・ペンやリチャード・マークス等が「暴力では解決できない」とテレビに向かって訴えていたが、やはりイージーEとMCレンが「暴力をやめるように促してください」と言われると「そんな事言わねーよ!」と言う場面。ジョン・シングルトン監督も同じように頼まれたらしいが、断っている。アイス・キューブは別のインタビューで「この国は暴力によって建設されてきた。けれど俺達がそのパワーを使おうとすると、トラブルになるって訳さ」と語っている。ヒップホップが暴動を刺激し、暴動がヒップホップを刺激したのが良く分かる。

私はあのレジナルド・デニーが攻撃されたノルマンディとフローレンスの交差点には行った事がないが、その一本隣のウエスタンとフローレンスの交差点には何度か車で通った事がある。今でもなんか変な緊張感があるのは確か。この作品でも、コミュニティは未だ変わらないと言っていたけれど、正にそうだと思う。あの辺で古い建物を見ると、「ああ暴動の時に火事から逃れたんだ」と感傷的にもなる。

そしてロドニー・キングの「Can we all get along?(みんなで仲良く出来ないかな?)」の発言。元々勝手に用意された言葉があったらしいが、それを振り切って言ったのが、その台詞。しかし、これは黒人コミュニティを落胆させた。この作品でもその意見が目立った。うちのオヤジさんも、あの発言を聞いた時にはムカついたと言ってた。ロドニー・キングには荷が重すぎた。たんなる一般人ですから。でも確実にずっと歴史に残る名前。

そしてこの前も書いた黒人と韓国人の関係当時の映像で、韓国人の男性達が銃を片手に屋上や店の前で銃によって応戦しているビデオがあったが、あの中の1人の韓国人男性が話している。彼の言っている事は、同じアジア人としてなんだかなーと思った。あまり賢明ではない。と言うか、日本人や日系人は黒人とは衝突してないけれど、アメリカにいけば同じアジア人として括られる。アジア人同士はなんとなく見た目でも区別出来るけれど、アメリカ人にとってはそれが出来ない。暴動の時だって、多くのアジア人も暴力の被害になっている。賢明ではないと言う点では、レジナルド・デニーを攻撃したLAフォーと言われる1人のヘンリー・ワトソンもかな。頑なになっている気がしました。

20年経った今見ても、感傷的になる。あの時の傷は大きい。そして全然癒えてなんかいない。ラターシャ・ハーリンズの叔母がインタビューに答えていたけれど、「黒人コミュニティは未だにその熱がある。また暴動の時のように燃焼するのも時間の問題」と話していた。その通りだと思う。
(0997本目)

 レビュー
Fu** tha Police
ロドニー・キング事件から始まったロサンジェルスの蜂起から20年。ヒップホップとの関係を紐解いていく。

我々はロサンジェルス暴動と言うが、この映画のタイトルは「蜂起」という言葉を使っている。ロドニー・キングが警察官に暴力を加えられ、そしてその警察官達は無罪となった事を発端に、ロサンジェルスの町が大きく変わっていく。南カリフォルニア大の教授であるトッド・ボイドはこう語った。「彼等(警察や政治家)は、もっと早くにアイス・キューブやアイスTを聞いておくべきだったんだ」と。アイス・キューブが居たN.W.Aは、ロサンジェルス蜂起の前の1988年に「Fuck tha Police」という曲を作っている。警官への怒りをぶちまけた曲。その時に彼等が対応しておけば、ロドニー・キング事件もなかったし、ロサンジェルス蜂起もなかった。ヒップホップは以前からずっと市民の言葉を代弁していた。そしてこの曲が皮肉にもこの蜂起のアンセムとなる。

そしてロサンジェルス蜂起の後に残ったもの。暴力の率が減り、ギャングの2大巨頭クリップスとブラッズが和解したりもあったが、残ったのは何も変わらない黒人コミュニティの傷跡だ。
(Reviewed >> 5/2/12:TV放映にて鑑賞)

 トリビア
SXSW映画祭で公開されたVH1が制作のドキュメンタリー。制作にはエクゼクティブプロデューサーとしてスヌープ・ドッグが参加。アイス・キューブやアイスTと言った西のラッパー達がヒップホップとロドニー・キング事件の関係性を語っていく。

 オフィシャルサイト
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 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt2215707/
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Last Modified: 2012-03-17
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