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Cast >>Serge Henri, Ai Keita, Besani Raoul Khalil, Noufou Ouedraogo, Safiatou Sanou, Sonia Karen Sanou, Stanislas Sore, Mamadou Zerbo
Director >>Kollo Sanou
Writer >>
Producer >>
Genre >>Drama
Country >>Burkina Faso

 総合ポイント 5点/5点満点中
内容 >>5 演技 >>5 演出 >>5 音楽 >>5

 レビュー
No War
ソゴ・サヌ(ママドゥ・ゼルボ)は妻とともに岩が立ち並ぶ丘の上の村に住んでいた。ある朝、妻とともに朝支度をしていると、静かな村に銃声が鳴り響いた。昔、フランス陸軍に居たサヌは、銃を取って出向いた。しかしただ軍人が練習をしているだけだった。そこで軍人が忘れていった手榴弾を拾った。そしてその日、サヌは離れた町まで軍の恩給を貰いに、自転車で向かった。その途中で会ったカリルから、村の女達が待ち望んでいた製粉機を、契約書を読まずにサインしてクレジットで買ってしまう。しかしサヌの名前は恩給リストの中に無いと言われ...

アフリカ最大の映画祭フェスパコにて上映され3位に輝いた作品。待っているお金が中々手に入らずに主人公が四苦八苦するという点で、アフリカ映画の古典でありアフリカ映画の父オスマン・センベーヌの「マンダビ」に似てるなと思った。でもこの作品はかなりコメディな所もあって、最後のオチといい驚き感がたまらなく面白かった。それでいて、センベーヌ的な社会派でもある。主人公のソゴ・サヌは英雄である。妻から言われた石鹸を買う事は無視するが、村の女達が欲しがる製粉機を買う。しかし妻を心から愛し、一夫多妻制度には反対し、一夫一婦制を信じている。そして厳しい戦地を渡り歩いた退役軍人だからこそ、戦争を反対している。そんな英雄がキレちゃって、「フォーリング・ダウン」のマイケル・ダグラスを彷彿させるのが面白い。

日本の昔話を聞いているようで、若い甥と自転車を二人乗りする姿は、とてもアフリカな牧歌的。情緒があり、風情があり、アフリカ物語がある。
(Reviewed >> 1/2/11:DVDにて鑑賞)

 100本映画
この映画で今年の映画開きをしました。今年の映画運を占う上で、この映画を選んで本当に良かった。最高の映画でした。アフリカのブルキナファソの映画。アフリカ映画を知る人なら、ブルキナファソがどんな場所がご存知の事と思う。アフリカの映画祭最大のフェスパコ事「ワガドゥグ全アフリカ映画祭」が開催される国でもある。2年に1回行われる映画祭で、今年がその年ですよねー。今年の2月からなので、もうすぐで来月ですね。一度は行ってみたいフェスパコ。今年はどの作品が受賞するんでしょうか??楽しみ。ちなみに2年前は「Teza / テザ 慟哭の大地 (2008)」でした。そしてこの今回の作品は2005年の第19回のフェスパコで第3位になった作品です。その時のグランプリは南アフリカの「Drum」という作品。

のどかな田舎...というか、ゴツゴツした岩が立ち並ぶ丘の上にある村でのどかに生活していたのが、この映画の主役ソゴ。もう50歳位かな?60歳かな?で、昔はフランス陸軍でインドネシアやアルジェリアで戦った兵士。確か10年ちょっと軍に所属していた。なので恩給がやっと入ってくる事になったので、離れた町まで自転車で申請しに行くが、その日はコンピューターがダウンしてダメ。そこでカリルという万屋に話しかけられて、恩給が入るならローンで製粉機を売ってやるといわれ、契約書も見ずにカリルの言う事ならと契約。次の日も自転車(と言っても平坦な道に下りるまで、ゴツゴツした岩を降りないとダメなので自転車担ぐ)で、離れた町まで出かける。しかし、恩給者リストの中にソゴの名前も番号も無いといわれてしまう。激怒して、関係各位の部署や人に出向くが、どうにも埒が明かない。そうなのです、アフリカ映画の父ウスマン・センベーヌの「Mandabi / 日本未公開 (1968)」を思い出すのです。途中にもやはりセンベーヌの「Moolaade / 母たちの村 (2004)」を思わせる場面もありました。でもこの映画の場合、主役のソゴが軍の制服を着て大きな体で自転車を乗ったりする姿や、そのほかにも何ともいえないコントラストで面白いのです。もうラストは見事!面白かったー。やっぱりラストが決まる映画は良い!

とは言え、やっぱりアフリカ人によるアフリカ映画なので、しっかりとしたメッセージが核にはある。ソゴは多妻制を反対。妻一人を愛する。でも妻が買ってきて欲しいと言っていた石鹸の事は無視。その変わりに村の女達が欲しがっている製粉機を買っちゃう。村の村長を尊重する(なんか駄洒落みたくなったけど)。戦争で戦ったからこそ、戦争に反対している。でも軍人の血が染み付いていて、いつに退役したとか、退役番号とかまで覚えてしまっている。途中、途中で歌う人達は口頭伝承のグリオを思わせる。風情がある。情緒がある。それらを上手くまとめた。ラストは最高!凄い!佳作!!

うぅぅぅぅ... フェスパコ行きたい!!お金と自由をください!!誰かー!!!
(0808本目)
(Reviewed >> 1/2/11:DVDにて鑑賞)

 トリビア
西アフリカのブルキナファソの映画。1970年代から映画を撮っているコロ・(ダニエル・)サヌ監督作品。監督はコートジボワールで映画を学んだあと、フランスにも渡り映画を学ぶ。 第19回ワガドゥグ全アフリカ映画祭(Fespaco)の3位を獲得。 「シネマアフリカ2010」にて公開された。

 受賞歴
* Panafrican Film and Television Festival of Ouagadougou (FESPACO)
2005 Won Third Prize : Daniel Kollo Sanou

* Mons International Festival of Love Films
2004 Won Coup de Coeur : Kollo Sanou
2004 Won RTBF Award : Kollo Sanou

 リンク
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 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt0423325/
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Last Modified: 2010-05-12
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