●● レビュー
Deadly Sin
1950年ソニー・リストン(ヴィング・ライムス)は、ミズーリー州の刑務所に居た。刑務所の中でも一番の大柄の男に喧嘩を吹っかけられたが、ソニーは数発のパンチでその男をやっつけた。その場でソニーを助けてくれた牧師にボクシングを習い、刑務所のボクシングの試合では無敵となった。そして刑務所を出たソニーは牧師に勧められたボクシングジムに入り、シーザー(ニコラス・タトゥーロ)に出会った。シーザーは色んな手を使い、ようやくチャンピオンに挑戦出来る試合を組んできたのだったが...
やはりボクシングというスポーツは、映画やアニメの世界で華やかで沢山のドラマになるスポーツだと感じる。今回、題材となったソニー・リストンという男は、昔からこういう映画にしたら面白い男だろうなと感じていた。生まれも死に方もそして存在自体がミステリアス。華やかな世界でチャンピオンという1位を獲得しておきながら、人には余り好かれなかった。しかし一人の男として周りの人々を惹きつけていたのも事実。そして華やかな世界にある影社会も存在も、このドラマを面白くしていた。数々の自伝映画を撮ってきたロバート・タウンゼントらしい、人生の良さと厳しさを歯切れ良く今回も見せてくれている。ソニー・リストンという人物に観客を引き寄せていく、そのテンポの良さも最高だ。そしてこのドラマの面白さも上手く演出して引き立て、そしてあの時代が見えてくる演出だ。しかし、ソニー・リストンのミステリアスな部分をあくまでもミステリアスなままに残しているので、それを知りたい観客には物足りないかもしれない。
何がソニー・リストンを殺したのか?性格故の敵の多さなのか?それとも不器用に生きた結果なのだろうか??殺人?自殺?暗殺??世の中にはまだ解決されていない事件がまだまだ数多くあるが、ソニー・リストンという男は幻(ファントム)ではなくて彼の周りには沢山のドラマがあった事は確かだ。
(Reviewed >> 3/30/10:DVDにて鑑賞)
●● トリビア
謎に包まれたボクサーのソニー・リストンの自伝映画。ヴィング・ライムスがリストンを演じ、リストンの妻をステイシー・ダッシュが演じる。監督はリトル・リチャード等の自伝映画を撮っているロバート・タウンゼント。「Holiday's Heat」でタウンゼントと共演しているヴィング・ライムスがソニー・リストンを演じる。
尚タイトルの「ファントム・パンチ」は、ソニー・リストンがモハメド・アリと2回目に戦った時にKOを食らったパンチの事。ファントム(幻)と呼ばれるのは、リングサイドに居た人にも見えなかったから。このパンチでリングに倒れているリストンとそれを上から見ているモハメド・アリの写真は有名で、バラク・オバマ大統領も部屋に飾っている。