●● レビュー
Spirit of Flimmaker
エルシー(エドナ・メエ・ハリス)は、クラブの若い歌手だった。ベニー・ハッドノット(カーマン・ニューサム)は、そのクラブでマネージャーのような仕事をしていたが、クラブのオーナーからエルシーを客のプライベートパーティーにも出張させるように言い渡されていた。歌手であるエルシーにそういう事はさせないと拒否して、ベニーはクラブを辞めた。そんな姿にエルシーは恋心を抱くようになった。そんな中、エルシーと一緒に住んでいる叔母のジョセフィンが、殺された。証拠不十分でエルシーが捕まってしまうが...
この映画に対する監督のオスカー・ミショーが願ったメッセージは明白である。「観客に楽しんでもらいたい」。それだけである。しかし、その単純に思えるメッセージもこの時代の黒人観客にとっては、中々出来なかった事とも思う。この時代の映画では自分たちの姿を欺かれ、道化姿となっていたのだから。なので、この映画の中でのネガティブな黒人像も、他の映画とは違う。南部に居た時代からの深いルーツや歴史が複雑にそうさせているのである。この時代に多くあった「お化け脅し」も、この映画の中ではコミカルではあるが、ややパロディ的に使われているのも興味深い。内容も正義が絶対的に正しいのである。
オスカー・ミショーの力強い生き様と映画への思いを感じずにはいられない。
(Reviewed >> 6/10/08:DVDにて鑑賞)