"Tell the judge I love my wife"
ミルドレッド(ルース・ネッガ)は不安で、リチャード(ジョエル・エドガートン)に中々話を切り出せずにいた。勇気を出してリチャードに「妊娠したの」と話すミルドレッド。リチャードは思わずふふふと笑い「良かった」と答えた。それからリチャードは土地を買い、ミルドレッドにプロポーズ。ミルドレッドは嬉しくて急いで妹に伝えにいく。リチャードはミルドレッドとミルドレッドの父を連れて、結婚するためにワシントンDCまで車を走らせた。なぜなら彼らが住んでいるヴァージニア州では黒人と白人の結婚は許されていなかったからだ。2人は無事にワシントンDCで結婚。しかし、ある日の夜中、ベッドで寝ていた2人の元に保安官がやってきて、牢屋に入れられてしまう...
アメリカ全土で異人種結婚が認められる事になった「ラヴィングv.ヴァージニア州」裁判のラヴィング夫婦を描いた作品。その判決が下った6月12日は、最近では異人種夫婦やカップルが「ラヴィング・デイ」としてお祝いもしている。そんな凄い事を勇気をもってやり遂げた夫婦であるが、実はこの夫婦とてもローキー(テンション低い)である。5年前に公開されたドキュメンタリー映画『
The Loving Story / 日本未公開 (2011)』で、それは髄所で見られている。なので『MUD -マッド-』のジェフ・ニコルズ監督はこの2人の物語を語るのに最適な語り手であった。監督らしい淡々としながらも、ヴァージニアの大地を感じる美しい情景、だけれども2人の愛と思いと絆の強さを感じる表情に台詞...どれを取っても美しく映っていた。またそんな2人を演じたジョエル・エドガートンとルース・ネッガの仕草や姿勢も完璧であった。
美しい愛(ラヴィング)の物語。最高の語り手たちが結集し、最高の形でカメラに収まっている、最高の作品だ。