●● レビュー
This is how we started
ボビー・テイラー(ロバート・タウンゼント)は、ハリウッドで俳優になる事を目指していた。ホットドック店でバイトをしながら、オーディションに参加し、やっとの事で映画の役を得たのだったが、その役は黒人の姿を蔑むものだった...
私はこの映画が現代のブラックムービーの始まりだと思っている。それまでの映画は全て黒か白か...または灰色か...のいずれかだった思う。この映画にてようやく「自分」が出てきたと思うのだ。確かに映画は、俳優を目指す黒人青年を取り巻くハリウッドの環境を風刺し、白人社会から受ける黒人の差別を描いたものではあるので、どちらかと言えば黒人が主役... 黒人が白人から受ける差別が主役なのかもしれない。でも、ロバート・タウンゼントとキーネン・アイボリー・ウェイアンズは、更に黒人が黒人から受ける差別をも描いている。黒人同士の社会に潜んでいる問題。それによって見えてくる「自分」という姿。しかも、それらを堅苦しい説教映画じゃなくって、リズムのある面白いコメディ映画として撮っているのも素晴らしい。真実があるからこそ笑ってしまい、さらに考えさせれてしまうのだ。そして逆にボビーの妄想のシーンで、夢と現実のボビーの姿がより観客には分かり易い設定となっている。
そして最後のシーンが痛快。その夢と現実がミックスされたボビーの姿。上手くまとまっている。
ここで全てが始まった。この映画の後に、ここから羽ばたいたスターが沢山居る。その現実が何よりの証拠。
(Reviewed >> Unknown:ビデオにて鑑賞, 2/27/08:DVDにて鑑賞)
●● トリビア
スパイク・リーに「現代のブラックムービーを変えた」と言わせた映画。あの当時の映画の裏側を見事に皮肉った作品。コメディ映画では、定評のあるロバート・タウンゼントが監督、脚本と主演を、有名なウェイアンズ兄弟の兄、キーネン・アイボリー・ウェイアンズが共同脚本と出演を担当した。その弟のデーモン・ウェイアンズと妹のキム・ウェイアンズも、脇役ながら登場。彼らは、少ない制作資金で取り終える為、場所代をケチるために、UCLA大の映画科の学生を装う為に、UCLA大のスタジャンやトレーナーをみんなで着ていたという。「ポップガン」のヘレン・マーティンやドン・リード、「ゴールデン・ヒーロー」のアン=マリー・ジョンソン等、彼らの仲間で作った、80年代最高コメディ傑作!