●● レビュー
ブルースを奏でるクリス・ロック・ショー...
やっぱり、前に書いた通りだ。クリス・ロックは自分で脚本を書いた時こそ、自分本来の良さが発揮出来るコメディアンだ。そんな彼が始めて監督まで務めた映画でもあるので、まさに「クリス・ロック・ショー」。それは、同時に最高のコメディである事は言うまでもない。同じ大統領映画を作ったエディ・マーフィ(ロックとは同じエージェント仲間でもあるが)の「ホワイトハウス狂騒曲」と比べてみると、その映画としての内容が大きく変化していて、誰が見ても共感できる。例えばマーフィのは、誤魔化してホワイトハウス入りするのに対して、ロックの方は正々堂々と勝負するし、いつも映画では性欲がすぎるマーフィに対して、ロックは「ベットの上では最悪」とか平気で言うし、あくまでも1対1の関係を望んでいる。そこには「アンクルトム的」な主人公も「不良」な主人公も、「性欲が過ぎる」主人公もいない。ただ「人々が平和に暮らせるように」と願う、踊りの下手な青年がいる。「君たち白人は最高に幸せだ。自分自身だけを代表すればいいのだから。俺達は違う」という台詞が、そのごく普通な青年が放つ時、今までその青年が大声で笑わせてくれた分、余計に悲痛に聞こえる。まるでブルースのようだ。
それでいて、ネリーの「Hot in Herre」の「The Roof is on fire」のくだりは、その本家のネリーの若者の反応の仕方と、この映画では逆になるのが最高に面白く、その若者vs年配、もしくは英語vsスラングの違いを感じる最高のシーンだ。と、音楽の使い方も分かりやすく巧い。
ストーリー構成、編集の仕方などには、まだ未熟さを感じるが、3人の女優が、ベストでロックを支えていたし、なによりも、普通の青年を演じる事で、最高のコメディを生む事の出来たロックの技がこれからのコメディを大きく変えてくれそうだ。
(Reviewed >> 8/22/03:劇場にて鑑賞)
●● サウンドトラック
1. "Head of State Theme" - Nate Dogg
2. "Who We Be" - DMX
3. "03 Bonnie & Clyde" - Jay-Z featuring Beyoncé Knowles
4. "A Woman Needs to Be Loved" - Tyrone Davis
5. "Hot in Herre" - Nelly
6. "The Humpty Dance" - Digital Underground
7. "Nothin'" - N.O.R.E.
8. "The Next Episode" - Snoop Dogg & Nate Dogg
9. "The Roof Is on Fire"
10."Deep in the Heart of Texas"
11. "Mays the Man" - Bob Perilla's Big Hillbilly Bluegrass Band
12."Slipped on da Ice" - Amir
13. "You Make Me Feel (Mighty Real)" - Michael O'Hara
14. "Let Me Know" - Hi-C
15. "Disco Inferno" - The Trammps
16. "Too Hot to Stop (Part 1)" - The Bar-Kays
17. "Cali Hits" - Phloss Mode
18. "Nite & Day" - Al B. Sure!
19. "B.O.B." - Outkast